春の新作

Tabor pipe

すっかり春らしい陽気になりました。わが家の庭では、去年の秋に植えたたくさんのチューリップが、今を盛りと一斉に花を咲かせました。その傍らでは、涼やかなラベンダーや可愛らしいムスカリも顔を出し、色鮮やかな景色が心を和ませてくれます。そんな春に、力強い響きのD管テイバーパイプが完成しました。

今回のモデルは、扱いやすさと音の個性を両立させるために、異素材を組み合わせたハイブリッドな仕様です。艶やかな黒のボディには、安定したピッチを保ちやすいABS樹脂を使っています。そして、目を引くブラウンのジョイント部分には、力強い木目が特徴のホワイトアッシュを選び、日本古来の染料である柿渋で染色を施しました。独特の風合いになったと思います。そして、音の要となるヘッドの吹口には、硬いハードメープルを使用しました。これらの素材が重なり合うことで、木管楽器らしい温かみを持ちつつも、芯のある「良く鳴る」一本に仕上がったと思います。春の空気に突き抜けるような、凛とした響きです。

このあとも続けて、同じコンセプトでG管と、できればLow D管の製作に取り組んでいければと考えています。新しい音色との出会いを目指して、また一つずつ形にしていきたいという想いです。